どうしても、日本語で本のレビューを書きたかった。
先ほどお知らせしたギグでやる曲のアレンジが目の前で私を恨めしそうに待ってるのにね。ちょっとさぼってます。
最近、地下鉄での移動中はもっぱら読書です。
近所の図書館にぼちぼち日本語の蔵書があるので、嬉しくて返しに行くと、ついまた借りてしまう。
幸せ。
音楽と料理が、作るのと受け取るの、同じだけ好きなものだとするなら、読書は完全に享受する楽しみ。
昔の友達で、小説は嘘だから読むのは時間の無駄だ、ノウハウ本と新書とかそのまま書かれてるものが役に立つようなものだけいいでしょ、みたいな人がいましたが、とんでもない。
嘘のお話のなかに、こんなに豊かな本当があるのに。
余計なお世話ですけどね。
1)江國香織と辻仁成の左岸/右岸。
江國香織は、前からぼちぼち読むし、好きなものもあるけど、辻さんの本ってどうも苦手で、敬遠してました。
でも、この連作を読んでて、昔と印象がずいぶん変わったみたい。
私の嗜好が変わったのか、彼のスタイルが変わったのか、ずっと読み続けてる訳でないのでわからないけど、素直に読めた。
幼なじみの男女の壮年までのお互いの人生の歩み。
独立する流れだけどひとときの混ざり合いみたいな。
厳しく孤独だけれど美しい本当のようなものがちらり。
やったら長かったけど、読んでよかった。
2)重松清 きよしこ きみの友達
自分の子供時代を思い出して、胸がきりきりした。
でも赦されるきもちになる。ちょっと優しすぎるような文体も泣かされる。
十代ただなかの人にも大人なってずいぶん経ってしまった人にも響く本だと思う。
年を取るにつれ、こういう本を昔の自分自身に重ねるよりも、将来自分の子も学校で自分みたいになじめなくて辛い思いとかするのかな〜、かわいそう、、、とか思ってしまう。結婚もしてないのに!
年を取って来てるってことですかね。でも、子供のときのそういう辛さは多かれ少なかれ誰もが通る道だよね。そして、それはどの国でも形は違えどきっと問題の根っこは一緒。どこに自分が根をおろすかまださっぱりわからないけど、いつか子供がやってきたら、どの街でもたくましく優しく育ってくれると良いなあ。
今年はこれで35冊読みました。
年末までにあと何冊読めるかしら。
さぼりおしまい。作業やろうっと。
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